ロマンティックな響きを持つ「スーパームーン(Supermoon)」。
「スーパームーン」が市民権を得たのは、10年ほど前だと記憶していますが、誕生したのは1979年と今から40年以上も前だそうです。
「スーパームーン」の名付け親は、リチャード・ノル氏というアメリカの占星術師で現在も活躍しています。
月の軌道は楕円形のため、地球に近づいたり離れたりするのですが、もっとも近づく日が「満月」だった場合、通常の満月より大きく明るく見えるので、この日の月のことを「スーパームーン」とよびます。
そして、スーパームーンの夜はさまざまな願い事をかなえるスーパーチャンス!
スーパームーンにちなんだおまじないは、恋愛運や金運アップ、子宝祈願に心身の浄化など、あらゆる世代の男女にご利益があるとされます。
それでは、スーパームーンの基礎知識からおまじない、おもにネイティブアメリカンに由来する生活に密着した満月の呼び名など、盛りだくさんな内容でお届けします。
スーパームーンとは?出現周期や頻度、出現時期を簡単に解説
「スーパームーン」とは、(楕円形の軌道を描く)月が、地球と最接近したときの「満月または新月」
地球から月までの距離は、約36万3000キロメートルから約40万5000キロメートルの間で変動する。月が地球にもっとも近づいたころに満月になると、満月の見かけの大きさがもっとも遠い位置にあるときに比べて約14%大きく見え、約30%明るくなる。(月ーコトバンク)
「スーパームーン」は西洋占星術に由来する名称
「スーパームーン」は、天文学上の名称ではなく、1979年にアメリカの西洋占星術氏であるリチャード・ノル氏に名づけられました。
- 月が軌道中で地球に最接近する点(近点)
- 地球と月と太陽が一列に並んだ状態(=満月または新月)
これら2つが(ほぼ)同時に起こる晩が「スーパームーン」の日なので、天文学の世界では「近地点の満月(perigee full moon)/近地点の新月(Perigee new moon)」や「近点惑星直列(perigee-syzygy)」とよびます。
もちろん「①近点」と「②満月」が完全一致することは難しく、月と地球が最接近した前後1時間以内に満月(新月)を迎えることを、「エクストリーム・スーパームーン」(Extreme Supermoon)とよび、このような満月は18年に1度の頻度で観測できます。
近年ではNASAも「スーパームーン」という言葉を使っていますが、明確な定義はなく、月と地球との距離がおおむね36万km以内の場合をスーパームーンとしているそうです。
「スーパームーン」が出現する頻度や周期は?
2023年度のスーパームーンは8月31日(木)
2023年のスーパームーンは、8月31日(木)です。
2024年以降のスケジュールは以下の通りです。まだまだ先の話ですが、晴れるといいですね!
- 2024年10月17日(木)
- 2025年12月 5日(金)
スーパームーンで願い事大作戦!ただし「ボイドタイム」は避けよう!
月が願い事を聞いてくれるなんて、非科学的な話だと思われるかもしれませんが、お月さま自体が不思議な存在ですよね。
潮の満ち引きには、月の引力が影響していることはよく知られています。
月に面した海面とその真反対の海面が満潮、月と直角の海面は干潮となります。
人間の身体も6~70%が水分でできているため、月の引力の影響を受けてもおかしくはありません。
スーパームーンの夜は願い事が叶いやすく、「リセット」にも「引き寄せ」にも効果あり
地球上の潮の満ち引きにまで影響をおよぼすほどの「月の引力」。
スーパームーンなら「引き寄せ」パワーもマックスだといわれています。
恋活、婚活中の女性には絶好のチャンス。
素敵な男性を引き寄せられるかもしれませんよ。
また、月の運行は新月からはじまり満月へと向かいます。
ゴールの満月は、手放したい思いや悪い習慣、腐れ縁などをリセットする絶好のチャンス。
心身を浄化して、新しいあなたへと生まれ変わりましょう。
お月さまが雲の下に隠れていることもありますが、満月の引力は変わりません。
「ボイドタイム」とは?願い事が叶いにくいので避けたい時間帯
「ボイドタイム(void time)」とは、西洋占星術で「月のパワーが無効になる時間」とされています。
「月のボイド時間中は月の効力が弱くなり、普段は抑えられている人間の感情や感覚が過剰に敏感・活発になるとされている。そのため、この時間の会議はやたらと長引いたり決裂したりして、よい結果を残せない。
また、この時間中に決断したことや始めたことは、そのときには思ってもみなかったミスがあったり、当初の考えとは全く違う結末になったりすることが多いとされている」引用元:占星学者・石川 源晃(いしかわ げんこう)
資料によると、2022年7月14日(木)のボイドタイムは、14:17~18:13なので、まったく気にしなくてもよさそうです。※資料により1時間程度のズレがありました。
くりかえしますが、2022年のスーパームーンは、7月14日(木)3:38(夜明け前の午前3時38分)です。
スーパームーンの幸運のおまじない&言い伝え7選
①(金運上昇)『お財布フリフリ編』普通のお財布を開運縁起財府に!
金色のお月さまと相性が良いのはやっぱりお金。満月ならお金も満ちます。
ちなみにお月さまが輝いているのは、お日さまの光を反射しているからなのです。
「お財布フリフリ」は、スーパームーンが市民権を得て、一番最初に流行したおまじないですよね。
①まず、普段使っているお財布の中身を空にして、お財布に感謝してください。
あまり金運に恵まれていないと感じている人も、とにかく「感謝」です。
そして、②スーパームーンに向かって、お財布を3回フリフリしてください。
③丁寧にお金をお財布の中に入れてもう一度フリフリします。
フリフリは②のみの「一度説③は不要」もあります。どちらでもいいでしょう。
④最後にクレジットカードや会員証などをお財布にしまいますが、不要なクレジットカードはこれを機に解約し、期限の切れたか会員証やポイントカード、古いレシートなどは感謝して捨てましょう。
これで、あなたのお財布は「金運引き寄せ財布」に生まれ変わります。
②(総合)『フォックスサイン編』どんな願い事でも叶うかも!
①スーパームーンに向かって「フォックスサイン」を作ります。
フォックスサインとは、影絵でキツネの顔を作るときのハンドサインのことです。
人差し指と小指をまっすぐに立て、中指と薬指を親指の指先をくっつけます。
そして、②人差し指と小指の間にスーパームーンを挟むようにしてください。自分からは手の甲が見えるようにします。
③そして心の中で願い事を3回唱えます。
願い事が複数ある場合は、①~③を繰り返してください。
フォックスサインには「悪運を払い、幸運を呼び込む」という意味のほか、サッカーの審判員などに向ける場合は「判定への抗議」を意味します。また、ヘビーメタルのライブでも恒例ですね。一部には「悪魔崇拝」のサインだともいわれています。
③(総合)『レモンキャンディー編』友達の協力が必要な可愛いおまじない
①ガラスの瓶にレモンキャンディーをいくつか入れて窓際などに置き、一晩スーパームーンに照らします。
②翌日、仲の良い友だちに一つ一つ配り食べてもらいます。
そして③最後の一つを自分で食べると願い事が叶うといわれています。
レモンキャンディーの数は決まっていませんが、次の日に配れる人数を考慮して用意しましょう。
④(恋愛成就・恋愛運UP)『ロゼワイン編』ロマンティックな大人の女性のおまじない
未成年やお酒が苦手な人は、グレープ(ぶどう)ジュースでも大丈夫です。
まず、①ロゼワインをグラスに注ぎます。
そして、②願い事がかなったシーンを具体的に想像(妄想?)しながら、ワインにスーパームーンを映します。
そして、③ワインをゆっくりと飲み干します。
恋愛に関する願い事はロゼワインがベストだとされていますが、ほかの願い事なら、ミネラルウォーターでもかまいません。
⑤(妊活/子宝)『月夜のお散歩・月光浴編』妊娠できると言い伝えあり
昔から、スーパームーン(満月)の夜に月光浴(散歩)をすると、赤ちゃんを授かりやすいといわれています。
お金のいっさいかからない妊活です。一度お試しください。
願い事を考えながら月光浴をしたあと、そのまま朝までぐっすり眠ると次の満月までに恋が叶うという言い伝えも見つかりました。
すでに願いが叶ったかのように感謝しながら祈るのがポイントです。
⑥(リセット)『身辺整理と浄化編』紙に書いて腐れ縁や悪癖とお別れ
新月が「スタート」なら満月は「ゴール」といえます。
①腐れ縁や、やめたいのにやめられない習慣、悪い癖など「お別れしたいこと」をすべて紙に書いて、スーパームーンの光が届く窓辺に置きます。紙は折らないで内容を表に向けます。
②朝になったら、紙を破り捨てましょう。
⑦(デトックス)『ムーンウォーター編』飲んだり肌にスプレーしたりして邪気をデトックス
窓辺に普通のミネラルウォーターを置いて、スーパームーンの光を当てておくだけで、「ムーンウォーター」ができあがります。
ムーンウォーターを飲んで体内をデトックスしたり、肌にスプレーしたりして使います。
ネイティブアメリカンの「満月」の呼び名は生活密着型
日本では「望月(もちづき)」と呼ばれる満月。
そして月には、新月、上弦の月、十五夜の月、十六夜月、中秋の名月など、さまざまな呼び名がありますが、各月ごとの満月に名前はありません。
ネイティブアメリカン(アメリカインディアン)は、各月の満月にユニークな名前を付けています。そしてこの名前が農事暦の役目も果たしていました。
月 | ネイティブアメリカンの満月 | さまざまな満月の呼び名 |
---|---|---|
1月 | ①ウルフムーン(狼月) | ②オールドムーン(古月)・アイスムーン(氷月)・クッキングムーン(料理月)・クワイトムーン(素晴らしい月)・ホリディムーン(祝日月) |
2月 | スノームーン(雪月) | ③ハンガームーン(飢餓月)・ストームムーン(嵐月)・ボニームーン(骨月)・リトルファミンムーン(小飢餓月)・バーディングムーン(出芽月) |
3月 | ④ワームムーン(芋虫月) | ⑤クロウムーン(カラス月)・⑥クラストムーン(堅雪月)・⑦サップムーン(樹液月)・⑧チェイストムーン(純潔月)・⑨デスムーン(死月)・スリーピームーン(眠り月) |
4月 | ⑩ピンクムーン(桃色月) | スプラウティンググラスムーン(萌芽月)・⑪エッグムーン(卵月)・⑫フィッシュムーン(魚月) |
5月 | フラワームーン(花月) | コーンプランティングムーン(トウモロコシを植える月)・⑬ミルクムーン(牛乳月)・ヘアムーン(野うさぎ月)⑭マザーズムーン(母月)・グラスムーン(牧草月)・パンサームーン(豹月)・ブライトムーン(輝月)・プランティングムーン(種まき月)・ドラゴンムーン(龍月) |
6月 | ストロベリームーン(苺月) | ローズムーン(薔薇月)・ホットムーン(暑気月)・ハニームーン(蜂蜜月)・ミードムーン(蜂蜜酒月)・ロータスムーン(蓮月) |
7月 | ⑮バックムーン(雄鹿月) | サンダームーン(雷月)・ヘイムーン(干し草月)・サマームーン(夏月)・クレーンムーン(鶴月)・ライプコーンムーン(熟したとうもろこし月)・⑯ハングリーゴーストムーン(空腹な幽霊月) |
8月 | ⑰スタージョンムーン(チョウザメ月) | グリーンコーンムーン(青いとうもろこし月)・グレインムーン(殻物月)・⑱レッドムーン(赤月)・ドッグデイズムーン(盛夏月)・ライトニングムーン(稲妻月)・ディスピュートムーン(論争月)・ウッドカッタームーン(きこり月)・ブラックチェリームーン(黒さくらんぼ月)・ウーマンズムーン(女性月)・マウンテンシャドームーン(山影月)・⑲ドッグデーズムーン(犬の日月) |
9月 | ハーベストムーン(収穫月) | コーンムーン(とうもろこし月)・バーレイムーン(大麦月)・シンギングムーン(歌月)・フルーツムーン(果物月)・シュガームーン(砂糖月)・ナットムーン(木の実月)・マルベリームーン(桑の実月)・クリサンサマムムーン(菊月)・ナットムーン(木の実月)・マルベリームーン(桑の実月) |
10月 | ⑳ハンターズムーン(狩猟月) | トラベルムーン(移動月)・ダイインググラスムーン(枯草月)・ブラックベリームーン(ブラックベリー月)・カインドリームーン(親切な月)・㉑ブラッドムーン(血月)・㉒シェディングムーン(換毛月)・フォーリンリーフムーン(落ち葉月) |
11月 | ㉓ビーバームーン(ビーバー月) | フロストムーン(霜月)・ホワイトムーン(白月)・ダークムーン(暗月)・ツリームーン(樹木月)・サッサフラスムーン(くすのき月)・トレーディングムーン(貿易月)・ディギングムーン(採掘月)・ホワイトフィッシュムーン(白魚月) |
12月 | コールドムーン(寒月) | ロングナイトムーン(長夜月)・㉔ソルスティスムーン(至点の月)・㉓オークムーン(楢の木月)・クリスマスムーン(クリスマス月)・ピーチムーン(桃月)・ビタームーン(苦月) |
ネイティブアメリカンが使っていた満月の呼び名に加え、ヨーロッパをはじめとする北半球の満月の呼び名を集めてみました。
自然現象などは、現在でも十分理解できますが、「論争月」や「龍月」など、難解なものは当時の風習に由来するものだと思われます。
- ウルフムーン(空腹や繁殖期のため狼の遠吠えが聞こえる時期)
- オールドムーン(グレゴリオ暦/旧暦の12月~2月に当たる時期)
- ハンガームーン(厳しい寒さで狩猟が困難になる時期)
- ワームムーン(虫たちが冬眠から目覚める時期)
- クロウムーン(カラスの繁殖期)
- クラストムーン(日中に溶けた雪が夜間にふたたび固まる時期)
- サップムーン(メープルシロップの原料のサトウカエデの樹液の採取も始まる時期)
- チェイストムーン(雪解けの後誰にも穢されていない台地があらわれる時期)
- デスムーン(四季を人にたとえた場合、初春は死んで生まれ変わる季節)
- ピンクムーン(ピンク色の「フロックス」という花が咲く季節)
- エッグムーン(イースター(復活祭)の時期)
- フィッシュムーン(アロサとよばれるニシン科の魚が遡上する時期)
- ミルクムーン(1日2回の搾乳が3回可能になる時期)
- マザーズムーン(厳しい寒さから解放されて、安心して子育てができる時期)
- バックムーン(雄鹿の角が生え変わる時期)
- ハングリーゴーストムーン(中国人は、この時期空腹の幽霊が出没すると考えていた)
- スタージョンムーン(五大湖などではキャビアで知られるチョウザメの捕獲の時期)
- レッドムーン(アメリカの荒野では、霧で満月が赤く見えることがある時期)
- ドッグデーズムーン(おおいぬ座のシリウス(Dog Star)が、7月から8月にかけて日の出とともに現れ、日の入りとともに消えることから、ヨーロッパでは夏の一番暑い時期をドッグデーズとよぶ)
- ハンターズムーン(夏の間に太った動物を狩るのに最適な時期・狩猟を始める時期)
- ブラッドムーン(祖先の血を意味し、祖先の供養を行う時期)
- シェディングムーン(動物の毛が生え変わる時期)
- ビーバームーン(ビーバーが冬ごもりに備えて、大きなダムを造る時期・ビーバーを捕らえる罠を仕掛ける時期)
- ソルスティスムーン(ソルティスは、フランス語で「冬至」の意)
ほかにも満月のユニークな呼び名があります。
- ブルームーン(通常1月に1度のペースで満月になりますが、正確には満月の周期は29.5日。そのため2.5年に1度の割合で、1月に2度満月を見ることができます。その2度目の月のことを「ブルームーン」とよびます。もちろん、月の色が青いのではなく、英語の「Once in a Blue Moon(ごくまれに)」という表現から派生した言葉のようです。次回のブルームーンは、2023年8月23日(木))
- ブラッドムーン(皆既月食のこと。こちらは文字どおり、赤黒く(赤胴色)に見えます。皆既月食は、太陽、地球、月が一直線上に並んだ時に起こる現象ですが、太陽から放たれた赤色の光は波長が長く、月まで届きます。次回のブラッドムーンは、2022年11月8日(火)です。)
毎月の生活に「満月」のパワーを取り入れ、運気をアップしよう!
今回は、スーパームーンの晩に、願い事をかなえるロマンティックなおまじないをご紹介しました。
世界三大美女の一人、クレオパトラも「月光浴」を習慣にしていたと伝わっています。
普段の満月でも効果があるとされるおまじないばかりですが、スーパームーンの夜は月が30%も明るく見えるから、月光浴の効果も30%アップ?!