ご存知ですか?
「ふるさと納税」は、もともと確定申告が不要な会社員・公務員なら、「寄付先の自治体に書面を返送するだけ」で簡単にできます。
そして、わずか2,000円の負担で、日本各地の贅沢な名産品を「自分で選んで」楽しむことができます。
とにかく一度やってるみると、毎年やりたくなること間違いなし!何よりご家族に喜ばれますよ。
この記事にサッと目を通すだけで、「ふるさと納税」の全貌がわかるように、できるだけわかりやすくまとめました。
今年こそ「ふるさと納税デビュー」をはたしましょう!
ふるさと納税をしないほうがいい人や、してもほとんどメリットのない年収の人とは?
給与収入(年収) | 独身or共働き | 夫+専業主婦 | 夫+専業主婦+高校生 |
---|---|---|---|
300万円 | 28,000円 | 19,000円 | 11,000円 |
400万円 | 42,000円 | 33,000円 | 25,000円 |
500万円 | 61,000円 | 49,000円 | 40,000円 |
600万円 | 77,000円 | 68,000円 | 60,000円 |
700万円 | 109,000円 | 85,000円 | 77,000円 |
1000万円 | 177,000円 | 165,000円 | 156,000円 |
上の表は、給与所得(年収)と家族構成ごとの控除上限額(限度額)の抜粋です。※ 後述する自己負担額2,000円を引いた後の金額になります。
ただし、あくまでも目安の金額のため、正確な金額を知りたい場合は、市区町村にお問い合わせください。
「共働き」は夫婦の合算ではありません。夫か妻1人の年収です。ここでの「共働き」とは、配偶者の給与収入が201万円を超えており、配偶者(特別)控除の適用を受けていない夫婦のことをいいます。
ふるさと納税の限度額は「中学生以下の子ども」は考慮する必要はありません。たとえば、共働き夫婦と小学生の子ども1人の家族構成なら、「独身or共働き」の限度額と同じになります。
「自分の居住地の自治体(住民票を置く自治体)」にふるさと納税をおこなうことも制度上は可能ですが、返礼品のない「寄付」になります。自己負担額の2,000円のみ発生するのでご注意ください。
一方、同じ都道府県の別の市町村には、返礼品がもらえるふるさと納税が可能です。
ふるさと納税ができない人
ふるさと納税は正確にいえば「寄付」なので、「制度上は」誰でもできるのですが、所得のない子どもや専業主婦、(所得税が発生していない)年金受給者、給与所得が103万円以下のアルバイターやパートタイマーは、寄付による税金の控除がなく、金銭的には損をします。
ふるさと納税をしない方がいい人やメリットのない年収は?
返礼品の値段(仕入れ値ベース)は寄付金の額の30%以下と決められているので、控除の上限(限度額)が少なくとも7~8,000円以上でなければ、経済的なメリットはありません。
なぜなら7,000円の3割は2,100円で、手数料が2,000円発生するからです。必ずシミュレーションが必要ですね。
ただし返礼品の値段は「仕入れ値」なので、市場価格で考えるとお得になる場合も多々あり、一概に損だとは言えません。
すでにお気づきの通り、配偶者や子ども、高齢の親などを扶養している場合は、すでに控除がおこなわれているため、ふるさと納税分の控除限度額は低くなります。
所得税・住民税が贅沢な返礼品に変わる!ふるさと納税の仕組みをわかりやすく図解
ふるさと納税の仕組みはとにかく簡単!
「ふるさと納税」をわかりやすく説明すれば、自分の選んだ自治体(市町村)に「寄付」をした分だけ、税金が安くなるという制度です。
ただし、自分の住んでいる自治体に(返礼品がもらえる)ふるさと納税はできません。隣の市でもいいから、別の自治体への寄付が対象となります。
あなたが寄付をすれば、寄付先の自治体から「お礼の品(返礼品)」がもらえるので、ふるさと納税は普通の寄付より断然お得です!
[ face=”r-setsumei.png” name=”Ruby” align=”left” border=”red” bg=”none”]2,000円の自己負担(手数料)が発生しますが、普段は手が出ないような贅沢な名産品、しかも自分が選んだ好きなものを、わずか2,000円でいただけると考えてください。[/chat]
しかも、1年に何度寄付をして返礼品をいただいても、あなたの負担は2,000円のみです。
「だったら、30万円分ふるさと納税をやろう!」となりそうですが、ふるさと納税の限度額(=税金控除の上限額)は、年収や家族構成によって決まっているので、その「限度額」を超えると普通の寄付になってしまい金銭的なメリットはありません。
また、ふるさと納税のCMが年末に多いことから、12月にしかできないと勘違いしている人もいるようですが、1月1日から12月31日まで1年中可能です。
12月にCMや利用者が多いのは、ふるさと納税は1月から12月までの1年単位であることと、限度額計算のもととなる年収が、12月に配られる源泉徴収票で明確になるからです。
ちなみに「限度額の基準となる給与所得(年収)」は、手取り額ではなく、給与と賞与をすべて合計した額面の金額となります。※ 交通費や結婚祝い金は含まれません。
ふるさと納税(寄付)で、還付、控除される税金は所得税と住民税
(所得税の還付額&)住民税の控除額は、寄付の合計額から2,000円を引いた金額になります。
所得税の還付:ふるさと納税をおこなった年の所得税が、翌年4月か5月頃に還付される。(確定申告の場合)
住民税の控除:ふるさと納税をおこなった翌年度の住民税が翌年6月から1年間控除される。(ワンステップ特例制度を利用した場合・確定申告の場合両方)
※ ワンステップ特例制度、確定申告、両方はできません。会社員の方は簡単なワンステップ特例制度がおすすめです。
ワンステップ特例制度は、所得税の還付がない代わりに、「申告特例控除(=ワンストップ特例控除)」があり、どちらを利用しようが控除額は同じになります。
ふるさと納税の流れをわかりやすく説明
「ふるさと納税をするには、必ず確定申告しなければならない」と思っている人もいるようですが、それも違います。
年間(1月1日〜12月31日)の寄付先が5自治体以内の会社員(公務員も含む)なら、簡単な「ワンストップ特例制度」で十分です。
もちろん会社員でも確定申告が必要な人もいて、以下のような人はワンストップ特例制度は利用できません。
会社員であっても確定申告をしなければならない人とは?
会社員であっても確定申告をしなければならない人
- 給与所得が2,000万円を超える人
- 給与以外に20万円を超える所得がある人(副業、株、FX、仮想通貨で利益を得た、不動産所得など)
- 年の途中で退職し再就職しなかった人
- 災害による所得控除を受ける人
- 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受ける人
- 医療控除を受ける人
- ふるさと納税以外の寄付金控除を受ける人
それでは、はじめてふるさと納税にチャレンジされる方向けに手順を説明します。
ふるさと納税の手順・流れ
ふるさと納税(寄付)をする自治体については、次の基準で選ぶのが一般的です。
A.魅力的な返礼品を用意している自治体
B.自分が生まれ育ったふるさと(現在は、ふるさとを出て暮らしている)
C.災害の被災地(ポータルサイトが自己負担額の2,000円を負担してくれる場合もあるが、返礼品がないことも多い)
D.寄付金の使い道(動物愛護や環境保全など)に共感できる自治体
この記事は、Aの返礼品を基準に寄付先を選ぶ人を想定して執筆してします。
まず最初に、ふるさと納税のポータルサイトで「寄付金控除上限額(限度額)」をシミュレーションします。
住宅ローン控除や医療控除を受けたりしている人は、簡易シミュレーションではなく、「詳細シミュレーション」の方を利用しましょう。
会社員の方は前年の源泉徴収票があれば完璧です。
ふるさと納税以外に他の控除があれば、限度額の上限が低くなります。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)も6,000~8,000円程度ふるさと納税の限度額が下がります。
医療費控除を受けている場合は、控除額の2~4.5%程度限度額が下がります。(例:医療費控除額が20万円の場合は、4,000~9,000円下がる)
会社員で扶養控除くらいしか控除のない人は、簡易シミュレーションで十分です。家族構成と年収のみでおおまかな限度額がわかります。
ふるさと納税の流れ(限度額算定後の概略)
- 「楽天ふるさと納税」や「さとふる」などのポータルサイトから、欲しい返礼品をチェックして、ネットショッピング感覚で自治体に寄付をします。その際、シミュレーションした限度額を超えないようにしましょう。ワンストップ特例制度を利用する場合は、申し込みの際に「ワンストップ特例制度を行う」や「寄附金税額控除に係る申告特例申請書の送付を要望する」にチェックを入れておきましょう。
- 返礼品を受け取ります。
- 「寄附金受領証明書(←確定申告に必要・年内の寄付は遅くとも2月中旬には届く)」「寄附金税額控除に係る申告特例申請書(←ワンストップ特例制度に必要・総務省のHPからダウンロードも可)」を受け取ります。寄附金受領証明書の送付時期の目安はポータブルサイトに記載されています。普通郵便で送られてきます。
- 寄付をした自治体から、あなたの居住地の自治体に連絡があるので、あなたは年明けにワンストツプ特例制度、または確定申告をおこなうだけです。※後述
- 翌年の4~5月頃に指定の口座に所得税の還付金が振り込まれます。(確定申告のみ)
- 翌年の6月から1年かけて、住民税の控除があります。(ワンストップ・確定申告両方)
ワンストップ特例制度と確定申告の必要書類は多少異なりますが、自治体から送られてきた書類はすべて保管しておきましょう。
同じポータルサイトを利用して寄付(ふるさと納税)した証明書を、1枚の紙にまとめてくれるサービスもあります。
不明な点があれば、ポータルサイトまたは、寄付をする自治体の市役所、区役所、町役場の税務課、市民税係等に「ふるさと納税について聞きたい」と問い合わせましょう。
自治体によっては、税理士などの専門家を呼んで相談会も実施しています。
ふるさと納税には個人番号が必要!だから「マイナンバーカード」が便利!
2016年から、ふるさと納税をおこなうには必ず「個人番号」が必要になりました。
マイナンバーカードがあれば、両面をコピーするだけで事足りますが、ない場合は、個人番号を証明するために、通知カードのコピーまたは住民票の写しが必要となります。
さらに、免許証やパスポートなど、顔写真付きの身分証明書のコピー、顔写真付きの身分証明書がなければ、年金手帳や保険証、公共料金の領収書など、各自治体が認める2点以上のコピーが必要です。
繰り返しになりますが、寄付先の自治体が1~5か所の給与所得者は簡単なワンストップ特例制度を利用し、寄付先が6か所以上の方と「もともと確定申告が必要な方」は確定申告が必要です。
ふるさと納税の手続きは、会社員の年末調整ではおこなえません。
ワンストップ特例制度(寄付先の自治体が5か所以内の給与所得者)
ワンストップ特例制度は、ふるさと納税を利用する会社員の多くが利用する制度です。
ワンストップ特例制度は、寄付先の自治体が5か所以内の場合に利用できます。
同じ自治体に複数回ふるさと納税をおこなった場合、自治体の数は1か所としてカウントされますが、まれに返礼品が1度しか送られてこない場合があります。ご注意ください。
ちなみに公務員の副業は禁止されていますが、ふるさと納税は副業ではないため、公務員でも可能です。
ふるさと納税制度は、2008年5月からスタートしましたが、当時はかならず確定申告が必要で、(現在は2,000円の)自己負担額も5,000円でした。
会社員にとっては随分ハードルが高い制度でしたよね。そこで、2015年4月から設けられたのが「ワンストップ特例制度」です。もちろん、利用者は激増しました。
「ワンストップ特例制度」は、寄付先が5自治体以内の場合のみ利用できますが、同じ自治体なら何度でも可能です。
ワンストップ特例制度を利用するには、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」が必要です。
ふるさと納税のポータルサイトから返礼品の申し込み(寄付)を行う際、「ワンストップ特例制度を行う」や「寄附金税額控除に係る申告特例申請書の送付を要望する」等のボックスにチェックを入れておけば、寄付先の自治体からワンストップ特例制度の申請用紙(=寄附金税額控除に係る申告特例申請書)と返信用の封筒が送られてきます。
申請書に住所、氏名、電話番号、生年月日、(マイナンバーの)個人番号、寄付金額を記入して、寄付(申し込み)ごとに、寄付先の自治体に返送しましょう。
これら一連の作業をオンラインのみで完結できるポータブルサイトもあります。
ワンストップ特例制度をおこなえば、翌年6月から1年かけて、本来納めるべき住民税が控除されます。(たとえば、ふるさと納税で50,000円寄付すれば、1年かけて住民税48,000円が控除されます)
なお、ワンストップワンストップ特例制度には、寄附金受領証明書は不要です。
ワンストップ特例制度に必要な書類
- 寄附金税額控除に係る申告特例申請書
- マイナンバーカードの両面のコピー(取得していない場合は、身分証明書のコピー他が必要。前項目参照)
確定申告(寄付先の自治体が6か所以上 o r もともと確定申告が必要の場合)
寄付先が6自治体以上の場合やもともと確定申告が必要な人は、ワンストップ特例制度が利用できません。
ワンストップ特例制度は寄付ごとにおこないますので、一度の手続きで終わらせたい人も確定申告がおすすめです。
寄付先が5自治体以内でも、書類を1月10日(必着)までに寄付先の自治体に返送できなければ、確定申告になります。
ワンストップ特例制度をおこなった後に、(医療控除など)別件で確定申告を行うと、申請済みのワンストップの特例もすべて無効になってしまいます。
なお、万一、無効になった場合も、あなたの方から寄付先の各自治体への連絡・手続きは不要です。
ただし、うっかり限度額を超えてふるさと納税をしてしまった場合は、確定申告の方が、負担(ダメージ)を減らせる可能性が高いです。まずは税理士に相談してください。
確定申告に必要な書類
- 寄附金受領証明書(寄付したすべての自治体分)
- 本人名義の通帳またはキャッシュカードのコピー
- 印鑑(書類に押印)
- 源泉徴収票(所得控除額や源泉徴収税額を書類に記入するため)
- マイナンバーカード両面のコピー(取得していない場合は、前項目参照)
確定申告の方法
- 確定申告の書類の取得方法は、①国税庁のホームページ「確定申告書等作成コーナー」からダウンロードする、②税務署に郵送してもらう、③最寄りの税務署や役所に直接取りに行くの3種類
- 提出方法は、①郵送・②直接提出・③電子申告(e-Tax)の3種類。e-Tax申請はパソコンやスマートフォンからオンラインで提出可能。税務署まで行く必要がありません。
確定申告の締め切りは翌年の2月16日から3月15日の期間。土・日・祝日に該当する場合は翌営業日です。
確定申告をすると、翌年4月か5月頃に所得税の還付があり、翌年6月から翌々年5月まで1年かけて住民税が控除されます。
(まとめ)ふるさと納税はいつやる?いつまでにやる?
ワンストップ特例制度 | 確 定 申 告 | |
---|---|---|
対 象 者 | 寄付先の自治体が5か所以内 | 寄付先の自治体が6か所以上/もともと確定申告が必要 |
必要書類の提出 | 寄付ごと | 年一回(確定申告の時期) |
書類提出先 | 寄付先の自治体 | 最寄りの税務署 |
必 要 書 類 | 寄附金税額控除に係る申告特例申請書+個人番号関連書類+本人確認書類 | 確定申告書書類+寄附金受領証明書+振込口座関連書類+本人確認書類 |
寄付最終締切 | 12月末 | 12月末 |
手続き締切 | 翌年1月10日書類必着 | 翌年2月16日から3月15日(土日祝は翌営業日) |
還付・控除 | 住民税 | 所得税・住民税 |
所得税還付時期 | ー | 翌年4月~5月(ふるさと納税の年分) |
住民税控除時期 | 翌年6月~1年間(ふるさと納税の翌年分) | 翌年6月~1年間(ふるさと納税の翌年分) |
ふるさと納税の寄付(および返礼品の申し込み)は、1月1日から12月31日までいつでもおこなえます。ただし、年明けの1月1日に申し込んでも、昨年の寄付総額には計上できません。多少の融通も利かないようです。
年末の源泉徴収票を見て正確な限度額を算出したいところですが、役場も年末年始はお休みのため、年末ギリギリの手続きは控えた方が無難です。
寄付先の自治体や税務署への書類の提出は、ワンストップ特例制度が年明け1月10日書類必着、確定申告が翌年の2月16日から3月15日。土・日・祝日に該当する場合は翌営業日になります。
ふるさと納税の控除上限金額(限度額)と計算方法とは?
各ポータルサイトに、「簡易シミュレーション」と「詳細シミュレーション」が用意されているため、自分で計算式に当てはめて限度額を計算する必要はありませんが、参考のために計算式を紹介しておきます。
所得税、住民税の控除額(限度額)は、次の3つの合計額になります。
- 所得税からの控除=(年間合計寄付額−2,000円)×所得税の税率
- 住民税からの控除(基本分)=(年間合計寄付額−2,000円)×10%
- 住民税からの控除(特例分)=(年間合計寄附額−2,000円)×(100% - 10%(基本分)−所得税の税率×1.021) ≦ 住民税所得割額×20%(上限)
※ 1.021は「復興特別所得税」で、2037年度まで必要。
※ 「住民税所得割額」は前年の所得金額に応じて、納付金額が変わる住民税の部分。毎年6月頃に配布される「地方税(住民税)決定通知書」で確認できる。住民税所得割額は課税所得の1割前後である。
※ 控除の対象となる寄付金額は、所得税では総所得額の40%、住民税では総所得額の30%が上限となる。
※ ワンストップ特例制度は所得税の還付がない代わりに、同額の「申告特例控除(=ワンストップ特例控除)」があり、住民税から控除される。
ふるさと納税のメリット・デメリット
繰り返しになりますが、ふるさと納税は年収の高い独身者や共働きの方で、他の控除を受けていない場合に一番メリットがあります。
ふるさと納税のメリット
- 離れて住んでいる家族に返礼品を直送することもできる
- 被災地やふるさと、自分の好きな地方に「寄付」という形で貢献することができる
- わずか2,000円で自分で買うには気が引けるような贅沢な返礼品を(複数回)いただくことができる
- お米やトイレットペーパー、テッシュなど、日用品の定期便が申し込める
- 楽天ふるさと納税やクレジットカードを利用すればポイントが貯まる
ふるさと納税のデメリット
- 申込みから発送まで1〜2ヶ月かかることも多く、到着日時の指定ができない
- 別々に申し込んだ返礼品の生鮮食品が同時に届いて、冷蔵庫に入らなかったり、食べきれない場合がある
- 年収を高く見積もったり、限度額の計算を誤ると、金銭的に損をしてしまう
- ワンストップ特例制度の期限(翌年1/10)に間に合わず確定申告になるとやや手続きが煩雑になる
返礼品はあくまでも寄付の謝礼であり、ネット通販ではないため到着日時の指定ができません。
食べきれない場合は、お友だちや離れて住んでいるご家族におすそ分けをしてみては?ふるさと納税の返礼品なら相手に気を遣わせることもないでしょう。
ふるさと納税は運送に関するデメリットが多少ありますが、メリットの方が何倍も大きいので、今年こそチャレンジしてみましょう。
ふるさと納税の注意点やポイントをリストアップ(おさらい含む)
ふるさと納税の注意点やポイントもあらかじめチェックしておきましょう。
- 転職や残業時間の減少などにより、年収が大幅に減る可能性があれば、限度額を超えないよう注意が必要
- 年末ギリギリの申し込みは、翌年の寄付になってしまわないよう注意が必要
- 翌年6月に配付される「住民税決定通知書」で、税額の控除が正しくおこなわれているか確認できる
- 5,000円以下の寄付や被災地の復興支援には返礼品のないことも多い
- 「楽天」には、利用すればするほど、ポイントの倍率がアップする「お買い物マラソン」というイベントがあり、1,000円程度の少額寄付を複数回おこない本命である高額品のポイントを倍増させる裏技もある(ポイントは最大30倍になる)
- 楽天市場に会員登録している場合は、楽天ふるさと納税でも同じアカウントが利用できるので便利。貯めてきたポイントを寄付にあてることも可能
- 「ふるなび」では、Amazonギフト券がもらえる
- 10月〜11月くらいには、寄付のほとんどを終えておきたい
- 源泉徴収票を確認して、まだ余裕があれば、最後の一回を年末におこなうのがベスト
- 自営業者は締切の遅い確定申告となるため12月の駆け込みも可
- 共働き夫婦は、夫婦それぞれの限度額でふるさと納税をおこなう。夫婦で合算はできない
- 家族のクレジットカードをふるさと納税に使ってはいけない
- クラウドファンディング型ふるさと納税については、締切までに目標金額に達しない場合、他の目的に利用される
- 年末のふるさと納税は、役所、役場の年末年始休業に注意する
- ワンストップ特例制度や確定申告に必要な書類は、普通郵便で届くので紛失に注意する
- 返礼品の合計額が2,000円未満にならないよう注意する
- うっかり限度額を超えてふるさと納税をしてしまった場合は、確定申告の方が負担(ダメージ)が少なくなるケースが多い
ふるさと納税にまつわるQ&A
手数料実質2,000円って嘘なの?
控除の限度額以内でふるさと納税(寄付)をした場合、2,000円の自己負担(手数料)のみで、豪華な返礼品をいただくことが可能です。
限度額以内なら、何度返礼品ををもらっても2,000円しかかかりません。
ただ、転職や今回のパンデミックのような不測の事態があり、年収(=限度額)が大幅に下がってしまった場合は、「2,000円+限度額を超えた金額」で、それよりも安価な返礼品を購入するような形になり、金銭的には損をすることになります。
返礼品は(仕入れ値ベースで)寄付の3割以下となるため、限度額を5万円オーバーすれば52,000円支払って、15,000円以下の返礼品をもらうことになります。
ただし、52,000円全額が自己負担となるわけではありません。ワンストップよりも確定申告をすればダメージが少なくあります。
被災地などへの純粋な支援なら良いのですが、返礼品のコスパを基準に寄付先を選んだ場合は、「損をした」という感情が残ってしまいそうですよね。注意が必要です。
ふるさと納税のポータルサイトや返礼品の選び方について知りたい
ポータルサイトの選び方
- ポイント還元率で選ぶ(楽天のヘビーユーザーは楽天がおすすめ!)
- 取り扱い返礼品の数で選ぶ
- 欲しい返礼品があるかどうかで選ぶ
返礼品の選び方
- お米やトイレットペーパーなど、実用品を選ぶ
- 災害の被災地やあなたのふるさと、共感できる取り組みをしている自治体などの返礼品を選ぶ(被災地に関しては返礼品がないケースもあります)
- 自腹では購入しにくい贅沢な返礼品を選ぶ
ほとんどの自治体では、寄付者の方が寄付の使い道を自由に選べるようになっているので、共感できる使い道と欲しい返礼品が合致すればベストですね。
ふるさと納税の歴史・誕生について知りたい!
ふるさと納税のスタートは2008年の5月でした。今年で15年目になります。
2006年3月16日付の日本経済新聞夕刊のコラムに「地方見直す「ふるさと税制」案」初登場。
2006年10月 都市と地方の格差是正を推進するための新構想として、西川一誠(当時の福井県知事)が「故郷寄付金控除」の導入を提言。
2008年5月 「ふるさと納税」制度開始。
2008年の利用者はわずか33,149人で、納税受入額は72億5,995万8,000円でした。
2009年12月 自己負担額を5,000円から2,000円に下げる。
2015年4月「ワンストップ特例制度」導入で、基本的に確定申告が不要となる。
2019年6月 返礼品の返礼率を寄付金の30%以下とし、地場産品に限る等、厳格化される
厳格化の理由は、寄付金の額に迫るような高額品や換金可能な金券、ギフト券を返礼品に選ぶ自治体が増え、ふるさと納税本来の趣旨から外れてきたからです。
厳格化により利用者にとっては多少メリットが減ることになりましたが、それでも返礼率30%は「仕入れ値(調達額)ベース」のため、めちゃめちゃお得です。
ふるさと納税の勢いはとどまることを知らず、2020年度の利用者数は552万人、納税受入額は6,725億にのぼりました。
ふるさと納税の利用者は年々増えているようですが、手続きが複雑で面倒だと思い込んでいる人がまだまだ多いようで、利用率は10%にも満たないようです。
ふるさと納税のおすすめの支払い方法は?
自治体やふるさと納税のポータブルサイトへの入金の方法は、銀行振り込みや現金書留、コンビニ払い、クレジットカード、スマホ決済などがあります。
ただし、現金書留は封筒にお金をいくら入れたかの証明ができません。トラブルに発展した後、お札が封筒の内側に貼り付いていたことに気付いたという話も聞いたことがあるので、避けたほうが無難でしょう。
銀行やコンビニ払いも、入金から確認までにタイムラグがあるため、締め切り間際の12月は避けたほうが良さそうです。
年内の駆け込みなら、決済完了日=入金日となるクレジットカードやスマホ決済がおすすめです。クレジットカードやスマホ決済ならポイントもたまります。
そうはいっても、自治体の職員にも年末年始の休暇があります。与信システムの不具合も想定し、年末ギリギリは避け、なるべく早く終わらせておきましょう。
ふるさと納税制度はしなければ絶対に損!会社員はやり方も簡単!
ワンストップ特例制度を利用できるなら、ふるさと納税はとても簡単!申請書と身分証明書等のコピーを寄付先の自治体に返送するだけです。
会社員や公務員なら年収も安定しているし、限度額の計算も簡単。
わずか2,000円の負担で、豪華な返礼品を楽しめるふるさと納税は絶対におすすめです!