結婚相談所では、お相手を見つけた会員が「成婚料」を支払うというシステムを導入している場合があります。
成婚料は基本的に、男女の会員それぞれが、お世話になった担当のカウンセラー(コンシェルジュ、仲人、アドバイザーなど)に支払うことになります。
相場は5万円から20万円ですが、安ければ安いほうが良いというわけではありません。成婚料のない結婚相談所もありますが、その分、サポートがライトだったりします。
今回の記事では、結婚相談所の成婚料について徹底解説します。
結婚相談所における「成婚の定義」とは?一般の成婚とはかなり違う
各結婚相談所で微妙に異なる「成婚の定義」は、初回の無料カウンセリングで必ず確認しておきたい重要なポイントです。
自然な恋愛の「成婚の定義」は、どちらかがプロポーズして、二人が結婚の意思を固めることですが、結婚相談所ではこの限りではありません。
多くの結婚相談所では以下のような「成婚の定義」を採用しています。
- お互いの結婚の意思が固まったとき
- お見合いから各結婚相談所が決めた期間(3〜6ヶ月)が過ぎたとき
- 宿泊を伴う旅行に出かけたとき
- 性的関係をもったとき
- 同棲を始めたとき
結婚相談所は、なるべく早く「法的」に結婚したいと考える男女が入会する場所なので、結婚する意思もないのに、お泊りデートに出かけたり一緒に住むことは許されていません。
婚活では、複数の異性との同時進行が常識ですが、それは「真剣交際」までの話で、「真剣交際」以降は、紹介はもちろん他の会員の検索すらできなくなります。
多くの結婚相談所では、交際期間は3ヶ月〜半年以内と決められています。人によっては短すぎると思うかもしれませんが、ズルズルと引き伸ばされて結局破談という残念な結末を迎える心配もありません。
そうはいっても「出会って3ヶ月(~半年)でお別れするか成婚するか」を決めるのはなかなか難しいですよね。
「成婚料」とは、ビジネスライクにいえば担当者への「成功報酬」。親戚やご近所さんに紹介してもらう一般の「お見合い」でも、仲人さんには「ありがとう」の感謝を込めてお礼をします。
成婚料は誰が払うの?払うタイミングは?男性が負担する?
成婚料を支払うタイミングは、お互いの結婚の意思が固まったあと、結婚相談所を退会するときに支払います。
比較的大きな結婚相談所なら、男女が同じ結婚相談所の会員だということもありますが、通常はそれぞれ別の結婚相談所の会員である場合が多いので、一般的に支払いは個別に行います。
ただし、プロフィールに「女性の成婚料は自分が負担します」と書いている太っ腹な男性もいますし、結婚すればお財布は同じになるということで、男性が女性の分も支払ってくれることもあります。
とはいえ、成婚料は基本的に両方がそれぞれの担当者に支払うことになっています。
成婚料の相場はあってないようなもの 安ければ良いというわけではなし
成婚料の相場は5万円から30万円です。
成婚料が不要な結婚相談所もありますが、基本的にAIがお相手を紹介してくれたり、自分でお相手を検索する「データマッチング型」の結婚相談所となります。
「検索」といっても、独身しか登録していませんし、スタッフに相談も可能です。その点は出会い系サイトやマッチングアプリとはまったく違います。
一方、担当者がお相手を選んで紹介してくれる「仲人型」では、成婚料が発生する場合が多いです。
専任担当者の手厚いサポートがある場合は成婚料が高い傾向にあります。中には、成婚料が100万円の場合もあります。
オンライン完結のスマリッジとナコードは成婚料のない結婚相談所。リーズナブルな結婚相談所を利用したい場合はおすすめです。
結婚相談所が「成婚料」を設けるにはもっともな理由がある
成婚料とは、(最良のお相手を見つけるサポートをしてくれた)結婚相談所の担当者への成功報酬(お礼)です。
もちろん、結婚相談所の従業員にも基本給は設定されているでしょうが、成果を出した場合の歩合もあるでしょうし、賞与の査定にも影響するでしょう。
成婚料がある結婚相談所のメリット・デメリット
成婚料がある結婚相談所のメリット
- お相手の紹介(仲人業務)はもちろん、悩みの相談を聞いてくれたりアドバイスをくれたりと担当からの手厚いサポートが受けられる
- 婚活に真剣な質の良い男性会員が数多く登録している傾向がある
- お見合いから3ヶ月あるいは半年で「別れるか成婚するか」決めなければならないので、早い結婚が期待できる。
- 希望する対象者がほとんど存在しないなど、マッチングが難しい場合は、的確なアドバイスにより軌道修正してくれる。その結果、早い成婚が期待できる。
成婚料がある結婚相談所のデメリット
- 婚活成功で必ず5〜20万円程度の出費がある。
- 担当者と二人三脚で婚活をするため、当たり外れがあり、ハズレなら成婚をゴリ押しされる場合がある。
- 成婚の定義が厳しく、婚前交渉やお泊りデートでも成婚になるため、規約をしっかり守らないと、結婚相談所だけではなく、お相手ともトラブルが発生してしまう可能性がある。
- 3ヶ月なり半年なりの交際期間が終われば、別れるか成婚するか決めなければならないので、じっくり相手を選びたい人には不向き。
成婚料のない結婚相談所のメリット・デメリット
成婚料のない結婚相談所のメリット
- 仲人型ではなく、データマッチング型が多いため、自分のペースでお相手を探すことができる。
- 婚前交渉や宿泊を伴う旅行では成婚とみなされない場合が多く、成婚の定義が緩い。※成婚とはみなされないが、禁止である場合が多い。
- 絶対に譲れない条件(相手の年収や年齢など)があった場合、外野の声が少ないため最初の希望を貫きやすい。
- 5〜50万円の成婚料が不要のため場合によっては非常に安く婚活できる可能性もある。
成婚料のない結婚相談所のデメリット
- 担当のカウンセラーがつかない場合もあり、サポートが手薄。
- マッチングが難しい条件でお相手を選び続けている場合、アドバイスがないので、なかなか成婚しない可能性がある。
- その結果、成婚料のある結婚相談所より費用がかかる場合もある。
成婚料を払いたくない?踏み倒したらどうなる?バレるので絶対にNG!
成婚料が払えないと最初からわかっている場合は、女性は利用料無料の婚活に適したマッチングアプリはいかがでしょうか?
結婚相談所も営んでいる(株)IBJが運営するユーブライドがおすすめです。再婚希望の人やシングルマザーにはマリッシュがおすすめ。
長く婚活を続けると月額料が成婚料を上回る可能性もあり、予算の都合で途中退会になってしまえば、入会金などの初期費用が無駄になります。
マッチングアプリ、出会いのサイトなら女性の利用は永遠に無料なので、時間はかかっても、金銭面でのストレスはありません。
結婚を約束した男性会員と相談して成婚料を支払わずにこっそり退会しても、不自然な場合は追跡調査をするようなので、後から2〜3倍の成婚料(=罰金)を支払わされたり、悪質な場合は訴訟に発展することもあります。くれぐれも踏み倒しはやめましょう。
成婚料は自分たちの幸せのために精一杯のサポートをしてくれた結婚相談所のスタッフへのお礼の意味もあるので、支払いは幸せの必要経費です。
もちろん、結婚相談所の紹介やデータシステムを利用した出会い以外の、職場や誰かの紹介、婚活パーティーで知り合った人と結婚が決まった場合には、成婚料は不要です。
その場合はカウンセラーさん、アドバイザーさんにお礼を言って退会しましょう。みなさん、喜んでくれるはずです。
晴れて結婚後もお世話になった結婚相談所と良い関係を続けていけるサポートシステムを設けているところもあります。例えばブライダルチューリップの「チューリップ倶楽部アルムナイ」があります。
成婚料と成婚率の因果関係は?
成婚料のある結婚相談所とない結婚相談所。どちらがどの程度成婚率が高いのかといった具体的な数字は確認できませんが、成婚料を設けた結婚相談所には必ず担当カウンセラーがいますので、無駄のない婚活ができて成婚率が高いとされています。
担当カウンセラーからのサポートが少ない場合、マッチングしにくい相手を探し続けてしまうことがあるので、なるべく早く結婚したい、一人で探す自信のない人はぜひ、初回無料カウンセリングでサポート体制を確認してください。
成婚料を支払った直後に破談したら返金される?残念ながら…
成婚料を支払ったあとで、相手から一方的に断られるなど破談となった場合に、成婚料が返金される結婚相談所はないようです。
その代わり、再入会時の入会金が無料になるシステムを設けている結婚相談所もあります。
理不尽な破談なら、結婚式場などのキャンセル料は当然先方に負担してもらいましょう。
結婚相談所の成婚料にまつわるトラブル回避は、初回無料カウンセリングでしっかり確認すること!
男性が被害者になる場合がほとんどですが、お相手に自分の成婚料も支払ってほしいとお願いして、預かったお金を着服する詐欺もあるらしいので、その気がないのに疑われて、せっかくのチャンスを失わないよう、自分の方から男性に依頼しない方が良いでしょう。
また、多くの結婚相談所では、婚前交渉や宿泊を伴う旅行も成婚とみなします。女性を守る規則でもあるのですが、結婚相談所だけではなく、お互いの認識のズレからお相手ともトラブルに発展しないよう、成婚する気がないうちは、旅行などは控えたほうがよいでしょう。
成婚料は尽力してくれた結婚相談所のスタッフへのお礼 気持ちよく支払おう!
違約金や罰金なら支払いたくないですが、大切な人へのプレゼントや旅先のお土産には喜んでお金を使う人がほとんどなのではないでしょうか。
結婚相談所はもちろん後者です。これからの二人の幸せのためにも気持ちよく成婚料を支払いたいものですね。
成婚料の定義を意識していなかった場合は、違約金のような性質のお金になってしまう場合があるので、入会前にしっかりとご確認ください。