今回は、奈良のブランド牛「大和牛(やまとうし)」のしゃぶしゃぶをリーズナブルに楽しめる「冨久傳(ふくでん)」をご紹介します。奈良のお洒落な古民家で食べる大和牛は絶品です。
※ 管理人のRubyが「冨久傳」さんを訪れたのは2019年10月の末です。
奈良のブランド牛「大和牛」の魅力は?
「大和牛」の認定基準は?
「大和牛」とは、奈良県東部の宇陀山地、大和高原を中心に飼育されている黒毛和種のブランド牛のこと。牛一頭ごとに、血統や飼料、流通経路まで一括で管理されています。
以下の基準を満たした肉牛を、大和牛流通推進協議会が「大和牛」と認定します。
1.協議会の認定を受けた奈良県内の生産農家で14か月以上飼育
2.黒毛和種で、月齢30か月以上の未経産雌牛または県内生まれ月齢28か月以上の去勢牛
3.奈良県食肉流通センターへ出荷されたもの(「大和牛ーwikipedia」)
「大和牛」の特徴は?
「大和牛」は、不飽和脂肪酸の一種である「オレイン酸」を豊富に含み、抜群の口溶けが自慢です。
オレイン酸は通常、オリーブオイルやなたね油など、植物油に多く含まれる成分で、血中コレステロール値を下げ、動脈硬化や心臓病、高血圧などの成人病の予防に効果があるとされています。
飼料からこだわりぬいた大和牛の肉質はとても柔らかく、サシが入った霜降りが大きな特徴です。大和牛は流通が少なく知名度があまり高くないため、高品質のわりにお手頃な価格で楽しめるおすすめのブランド牛です。
日本書紀にも登場する「大和牛」!
大和牛は日本書紀にも登場しています。宇陀(うだ)の豪族「弟猾(おとうかし)」が、兄の「兄猾(えうかし)」が「(のちに神武天皇となる)磐余彦(いわれひこ)」の暗殺を企てたことを詫びるために、酒と牛肉でもてなしたとされています。この話は、なんと!紀元前663年のことです。
また、鎌倉時代に描かれた巻物「国牛十図」にも、但馬牛や近江牛と並び、「大柄な大和牛」として紹介されています。この頃からすでに「ブランド牛」だったわけですね。
また、西暦1008年に成立した「政事要略」でも、文武天皇の御代である700年にはすでに、「蘇(そ)」とよばれる乳製品が食べられていたことがわかっています。
「大和牛」を楽しめる冨久傳(ふくでん)のメニュー
「冨久傳(ふくでん)」は、おしゃれで落ち着いた雰囲気の古民家で、最上級の大和牛やブランド豚のしゃぶしゃぶを、特製の出汁でいただけるお店です。
カウンター7~8席と、奥に蔵をリノベーションした6人掛けのテーブルがあるアットホームで清潔感溢れるお店。親切でほがらかな女将さんが丁寧な接客をしてくれます。とても居心地の良い空間です。
冨久傳(ふくでん)のリーズナブルなランチメニュー
ランチは、ブランド豚(2,500円・税別)、豚と牛のミックス(2,500円・税別)、大和牛(3,500円・税別)のしゃぶしゃぶ(すべてに前菜・野菜盛・中華麺・ご飯つき)と、ミニステーキや飲み物、デザートがついた冨久傳コース(5,000円・税別)があり、とてもリーズナブル。
見た目も美しい地元産の新鮮なお野菜もたっぷりついてきます。ランチは1日20食なので、予約がベターです。
しゃぶしゃぶには、美味しい湯葉や豆腐もつきます。あたたかいご飯には大和牛の佃煮がよく合いますね。
さらに〆には大和牛の出汁で食べる中華麺。お腹も結構満腹です。
デザートとドリンクつきのコースはプラス500円。デザートなしのコースでもわらび餅がついてきました。女将さんが織り紙で作ってくれた可愛い鹿もいただき、奈良気分を満喫できます。
冨久傳(ふくでん)のちょっとリッチなディナーメニュー
写真は、ランチタイムの前菜(白身魚のマリネ)です。
ディナータイムのメニューは、5,000円(税・サ別)~15,000円(税・サ別)の「海鮮しゃぶコース」と、5,000円(税・サ別)~10,000円(税・サ別)の大和牛の「牛しゃぶセット」。ハンバーグやローストビーフなどのアラカルトもメニューもあります。
お酒は、生ビールをはじめ、日本酒、ワイン、果実酒と充実。エビスの瓶ビールもありました。
冨久傳(ふくでん)の基本情報・アクセス
冨久傳(ふくでん)へのアクセスは?
近鉄奈良駅からもJR奈良駅からも徒歩で約20分(タクシーは約10分・約800円)ほどの位置にあります。バスの場合は、近鉄・JR奈良駅から天理方面行きに乗車、「福智院町」停留所下車、徒歩1分になります。
タクシーの場合は、福智院をめざして進んでもらいましょう。
冨久傳(ふくでん)の駐車場は?
提携駐車場は、「タイムズならまち大通り(高畑町1097)」と「タイムズならまち福智院町(福智院町7)」。駐車証明書を精算機で発券し持参くださいとのことです。
名 称 | 冨久傳(ふくでん) |
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住 所 | 奈良市福智院町31番地 |
電話番号 | 0742-25-2910 |
営業時間 | ランチタイム12:00~14:00・ディナータイム17:00~22:00 |
定休日 | 水曜日 |
周辺の観光スポット
「春日大社」のなかの最強パワースポット『浮雲峰遥拝所』
せっかくなので、パワースポットの「春日大社」の観光はいかがでしょうか。
春日大社は、西暦768年に創設された神社で、ユネスコの世界遺産に登録されています。平城京を鎮護するために「武甕槌命(たけみかづちのみこと)」を標高283mの御蓋山(みかさやま・三笠山)山頂の「浮雲峰(うきぐものみね)」に祀ったのがはじまりとされています。
「浮雲峰遥拝所(うきぐものみねようはいしょ)」は、春日大社の本殿から伸びる「東回廊」の外側に設けられています。
武甕槌命が白い鹿に乗り降臨されたその場所は「禁足地」なのですが、浮雲峰遥拝所は、春日大社の御祭神にもっとも近づける最強のパワースポットです。
訪れる人も少なく、春日大社ではもっとも神聖な場所とされていますので、静かに手を合わせてみましょう。
名 称 | 春日大社 |
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住 所 | 奈良市春日野町160 |
電話番号 | 0742-22-7788 |
拝観時間 | 6:00~18:00(10月~3月は~17:00) |
公式アクセス | http://www.kasugataisha.or.jp/index.html |
たったの500円で6種類もの「利き酒」が楽しめる『春鹿 酒造 (はるしかしゅぞう)』
「春鹿酒造」で500円のグラスを購入すれば、5種類の日本酒と低アルコール炭酸酒「ときめき」の飲み比べ、さらに春鹿の酒粕で作った奈良漬けやうりの燻製など、お漬物3種類が楽しめます。
大和牛の「冨久傳」からも近く、日本酒ファンには特におすすめです。利き酒のグラスは、透明(11月~1月)、さくら色(2月~4月)、ふじ色(5月~7月)、水色(8月~10)月と季節ごとに変わり、すべてそろえたくなります。
名 称 | 春鹿酒造 |
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住 所 | 奈良市福智院町24-1 |
電話番号 | 0742-23-2255 |
営業時間 | 8:15~17:15 |
定休日 | 年末年始・お盆ほか |
今回は、大和牛のしゃぶしゃぶを楽しめる奈良の「冨久傳(ふくでん)」をご紹介しました。大和牛は神武天皇の時代から存在する高級和牛ですが、松阪牛や但馬牛とは違い知名度が低く、リーズナブルなお値段で楽しめます。
ぜひ、奈良の観光地のど真ん中にある冨久傳で、大和牛のしゃぶしゃぶをお試しください。